家の外観を整える要素の一つとして重要な「破風板」は、家を風雨から守り、美しい外観を保つために大きな役割を果たしています。
しかし、破風板が劣化したまま放置すると、家全体の耐久性が低下する危険性があります。
この記事では、破風板の役割やメンテナンスの方法について詳しく解説します。
□破風板の役割と重要性
破風板は、屋根の側面に取り付けられている板のことです。
「破風」という言葉が語源となり、家の防御機能において大切な部分を担っています。
以下、破風板の主な役割を4つご紹介します。
1:強風への対策
屋根は上からの風に対して強いですが、横や下から吹き付ける風には弱いです。
破風板は、ケラバに取り付けられることで屋根が風に吹き飛ばされるのを防ぎます。
2:雨漏り防止
雨水が外壁に直接当たるのを防ぎ、屋根内部への水の浸入を防ぐ役割を担います。
破風板が劣化すると、雨漏りが発生しやすくなるので注意が必要です。
3:防火機能
火災時、火が下から上へと広がりやすい特性を持っていますが、破風板があることで屋根裏への延焼を防ぐ効果があります。
4:美観を保つ
破風板は家の外観にも影響を与えます。
屋根の側面が隠れることで、すっきりとした美しい見た目を維持できます。
特に伝統的な日本家屋では、破風板のデザインが外観の一部として重視されています。
□破風板のメンテナンス方法
破風板は風雨や日光にさらされやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
ここでは、破風板の修理方法を3つご紹介します。
1:破風板の塗装
破風板の塗装は、比較的損傷が軽い場合に行います。
まずは劣化部分を剥がし、下塗り・中塗り・上塗りの順に塗装を施します。
塗装により、防水性と耐久性が向上しますが、防火性能の向上は期待できません。
2:金属巻き
既存の破風板にガルバリウム鋼板を重ねる方法で、防火性能がアップします。
鋼板を破風板に巻き付け、隙間やジョイント部分をコーキングで埋めて仕上げます。
コーキングは気密性・防水性を高め、見た目も美しく仕上がります。
3:破風板の交換
損傷が激しい場合は、破風板自体を交換する必要があります。
新しい材質に変更できるので、木材から窯業系素材に変えるなど、希望に応じた選択が可能です。
□まとめ
破風板は、強風・雨・火災から家を守り、外観を美しく保つために欠かせない要素です。
定期的なメンテナンスを行うことで、家の耐久性を保ち、安心して長く住める住環境を維持できます。
損傷が軽い場合は塗装や金属巻きで対処し、損傷が激しい場合は交換を検討しましょう。