家のメンテナンスの重要性について理解している方は多いですが、屋根を支えるパーツのメンテナンスについて理解している方は少ないでしょう。
屋根に関する正しい知識を身につけ、適切なメンテナンスや必要な時の対応策を知ることは、自宅の屋根を長持ちさせる上で欠かせません。
そこで本記事では、屋根の重要なパーツである板金について、基本知識や劣化の早期発見・対処法をご紹介します。
□屋根板金の基礎知識!名称や種類をご紹介!
平で薄い板のような金属のことを板金と呼びます。
屋根板金は、スレート系の屋根を止める金属部分のことを指していることが多いです。
実は、板金は屋根のさまざまな部分で使われ、それぞれに特徴と適用場所があります。
以下の5つについて理解しておきましょう。
1:金属屋根材
金属屋根材は軽さが特徴で、波板や瓦棒屋根、表面に天然石を施したものタイプなどがあります。
建物への負荷軽減や地震対策、既存の屋根材の上からのカバー工法にも最適です。
2:庇
窓や玄関などにつけられた屋根の部分を庇といいます。
庇は雨天時の窓の開閉の容易さや、日差しの調整など、居住空間の快適性を高めるアイテムです。
金属製の庇は建物全体のデザインに統一感をもたらし、見た目のアクセントともなり得ます。
3:谷部
谷部と呼ばれる屋根の面同士が付き合わさる谷の部分にも、板金は使われます。
屋根の谷部は雨水が集まるため、雨漏りのリスクが高い箇所です。
正確な施工が求められるこの部分にも、板金が使われています。
4:外壁と屋根の取り合い部分
外壁と屋根の接合部は水の侵入が起きやすい箇所です。
この取り合い部分に板金を適用することで、雨水の浸入を防ぎます。
5:棟板金の役割
棟板金は屋根の最上部に設置され、風雨から建物を守る重要な役割を担います。
台風などの強風時には特に、影響を受けやすい部分です。
□屋根板金の劣化とメンテナンスの重要性!
屋根板金は建物を守るために不可欠ですが、時間とともに劣化することがあります。
屋根板金が直面する一般的な劣化症状と原因について、4つのポイントから説明します。
1:棟板金の釘抜け
釘抜けは、板金の熱膨張によって生じる一般的な問題です。
放置すると板金が浮いたり飛んだりする原因となってしまいます。
釘抜けは、早期発見と釘の再打ち込みが重要です。
2:貫板の腐食
内部に水が侵入し放置されると、棟板金の下の貫板が腐食し、修理が困難になることがあります。
貫板の状態を定期的にチェックし、必要に応じて交換を行うことが重要です。
3:サビの発生
現代の屋根板金はサビに強い素材が多用されていますが、サビの発生は避けられません。
サビ止め塗料の使用による塗装工事が対策として有効です。
4:ゴミや落ち葉によるつまり
屋根の谷樋周りにゴミや落ち葉が溜まると、雨水の流れが悪くなり雨漏りの原因になってしまいます。
定期的な清掃を欠かさないようにしましょう。
□まとめ
この記事では、屋根板金の基礎知識から、劣化の早期発見やメンテナンスの重要性について解説しました。
棟板金の釘抜けや貫板の腐食、サビやつまりなどの劣化症状に対する対処法を知ることで、屋根を長持ちさせて快適な住環境を保ちましょう。